創立者メッセージ 第一回目入学式
いにしえより「文明の十字路」と輝く黄金半島・マレーシアのスレンバンの景勝の地から、本日、地球文明の平和の未来へ、智慧と勇気と慈悲の｢世界市民｣を育む黄金の希望の一歩が踏み出されました。
「創価」の名を冠した、初のインターナショナルスクールの晴れがましい門出を、先師・牧口常三郎先生も、恩師・戸田城聖先生も、いかばかり喜ばれていることでしょうか。その会心の笑顔が浮かびます。
誉れ高き栄光の第一期生の皆さん、本当におめでとう！
海よりも深く、空よりも大きな心で、真(まこと)の鳳雛を送り出してくださった、ご家族の方々にも、心からの御礼とお祝いを申し上げます。また、心血を注いで開校の準備に当たっていただいた全ての関係者の方々に満腔の感謝を捧げるものであります。誠に誠にありがとうございました。
そして、私と建学の志を同じくする教員の先生方、職員の方々、宝の中の至宝である、わが新入生の薫陶(くんとう)を、どうか、よろしくお願い申し上げます。
学園生の皆さんは、私が信頼する教職員の方々に何でも相談してください。
偉大なる光は、たゆみない挑戦と連帯の繰り返しによって生まれます。
私たちの太陽系も何十億年という長い長い間、回転の運動を繰り返して形成され、生命の溢(あふ)れる惑星・地球が誕生しました。そして、この地球にあって、マレーシアは、悠久の歴史の中で多様な民族・文化・言語を大きく包容し、共生と調和の｢平和の文化｣の光彩に満ちた天地です。この舞台に、人類の幸福と平和を願ってやまない、マレーシアの尊き父母たちをはじめ、全世界の民衆の熱い真心が結集して完成した学舎(がくしゃ)こそ、我らの｢創価インターナショナルスクール・マレーシア(ＳＩＳＭ)｣なのであります。
勇んで集い合ってくれた皆さん方が、どれほど大きな使命と、どれほど深い福徳を持って結ばれているか、計り知れません。最高無上の青春を、共に学び舞いゆく不思議な縁の(えにし)兄弟姉妹です。素晴らしい愛唱歌｢共生の輝き｣さながらに英知を磨き合い、この学園を、地球民族の｢希望と喜びの光｣を放つ世界市民教育の太陽系と築いていただきたいのであります。
一期生には、言うに言われぬ苦労があります。しかし｢志あるところ、道は開ける」とは、マレーシアの格言であります。つまずいても、転んでも、最良の学友と励まし合い、逞しく何度でも立ち上がり、｢道を開く不屈の挑戦者｣であってください。同じくマレーシアの格言に、「一日一本の糸を紡ぐ、それはやがて一枚の布になる」とあるように、皆さんの日々の地道な努力が、必ずや、大きな大きな平和と共生の多彩な布となって、二十一世紀の世界を明るく温かく包みゆくことを、私は確信してやみません。
さあ、新たな価値創造の勝利劇の始まりです。わが生命である皆さん一人一人を心の真ん中において、私は妻とずっと見守り続けてまいります。
健康第一で、仲良く楽しく朗らかに、世界一、充実した学園生活であれ！
二〇二三年八月二十四日
創立者
池 田 大 作
